年金分割とは?
離婚等がなされた場合に、夫婦であった者の一方の請求により、他方配偶者の保険料納付実績を分割できるという制度です。
対象となる年金は?
年金分割の対象となる年金は、厚生年金と共済年金です。
国民年金、厚生年金基金、国民年金基金等は対象とならないので、これらについては財産分与の対象として検討する必要があります。
年金分割の手続のためには、何を準備すればよい?
「年金分割のための情報通知書」を事前に取得しましょう。
お近くの年金事務所で、取得手続きができます。
①基礎年金番号またはマイナンバーを明らかにすることができる書類 ※年金手帳は令和4年4月1日に廃止されています。
②婚姻期間等を明らかにすることができる書類(戸籍謄本など)
③年金分割のための情報提供請求書
をご準備のうえ、年金事務所に電話して事前に予約しておくと、取得手続がスムーズにできます。
取得したら、「年金分割のための情報通知書」を確認して、年金分割を請求するのが自身に有利かどうかを検討する必要があります。
分割の方法は?
年金分割の方法は、合意分割と3号分割の2種類があります。
1 合意分割
分割すること及び按分割合(分割の割合のこと)について合意していれば、離婚時に、按分割合2分の1を最大限度として分割できます。
2 3号分割
一方で、3号分割の場合は、配偶者の一方が第3号被保険者であった期間について、他方配偶者の保険料納付実績の2分の1を自動的に分割できます。
夫婦間の合意の必要はありません。
いつまで請求できる?
合意分割、3号分割のいずれであっても、原則として離婚等の翌日から2年以内に請求を行う必要がありますので、期間には注意が必要です。