自己破産とは
自己破産とは、支払い不能に陥った債務者の申立により、特定の非免責債権を除いて支払いを免れるための裁判手続を言います。
いわゆる「破産」と考えて頂いて構いません。
破産手続をとる目的は、免責を受けて借金をチャラにしてもらい、経済的再起更生を図ることです。
破産手続・免責手続き
破産手続とは?管財案件・同時廃止案件とは
破産手続は、財産の処分・換価を行って、債権者に配当をするための手続きで、実務的には、破産管財人が就く管財案件と破産管財人が就かない同時廃止案件に分かれます。
管財案件は、配当があるか否かによって、債権調査が行われるかどうかが変わり、手続きに要する期間も変わります。
破産管財人が就く管財案件となった場合には、破産管財人の活動費用として最低でも200,000円を裁判所に納めなければならなくなるため、申立人(破産者・債務者)にとっては影響があります。
管財案件となるか否かは、裁判所が決めるのですが、事業者はほぼ管財案件になり、生活保護受給者はほぼ管財案件にならない(同時廃止)傾向があります。
免責手続きとは何か?免責不許可事由・非免責債権って?
免責手続きとは・・
免責手続きは、免責不許可事由(免責にするべきではない事情)があるかどうかを調べて、非免責債権を除く破産債権についてその支払いをしなくていいようにするための手続きです。
要するに、借金の免除を受けるための手続きです。
世の中の皆様が破産手続を取れば借金の返済をしなくてよくなると思っていますが、厳密にいえば、破産手続開始申立をしただけでは借金の免除を受けることはできず、免責許可申立をしなければならないということなのです。
免責を受けられるか?免責不許可事由があるとどうなるか?
免責不許可事由がなければ免責許可される
免責不許可事由がなければ原則として免責を受けることができます。
そして、免責不許可事由とは、借金などの負債について、免除というメリットを与えるに値しない事情と理解していただければいいと思います。
免責不許可事由は、破産法252条1項に定められており、例えば、浪費やギャンブルによって著しく財産を減少させ又は過大な債務を負担した場合が該当します。
免責不許可事由があっても裁量免責!
もっとも、免責不許可事由があったとしても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは免責許可決定をすることができます。これを裁量免責といいます。
現在は、免責不許可事由の有無にかかわらず、ほとんどの事案で免責許可がされている(99%以上)ことから、弁護士に相談・依頼の上、真摯に手続きに取り組めば大丈夫です。
非免責債権にはどのようなものがある?
詳細は、別の機会にご説明をしますが、比較的問題となりやすいものをいくつかご紹介しておきます。
**これらは免責許可決定が出ても免除されず支払う必要があります。
自己破産のデメリット・メリット
デメリットは少ない?!
1 財産の処分をしなければならない
破産手続は,破産手続開始決定時点で存在する資産(自由財産を除く)を処分して、お金に換えて、債権者に配る手続きです。
そのため、同時点で存在する財産は、自由財産を除き処分しなければなりません。
ただ、自由財産は残せるので、一般的な生活レベルでいえば大きな支障にはなりません。
2 資格制限がある
破産手続開始決定がされると、免責許可決定が確定するまでの間、一定の資格制限を受けることになります。
具体的には、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士等の士業の他、警備員になれないなどです。
ただ、これもほとんどの人にとっては関係がないと思います。
3 再度の免責許可申立は7年以降
一度免責許可決定を受けてそれが確定すると、7年間は、同じように免責を受けることができないことになります。
ただ、これも自己破産を控えるようなデメリットにはなりません。
メリットは何より借金が0円になること
自己破産をするメリットは、借金の返済を免れることができる点・借金を0円にすることができる点にあります。これが最大の目的となります。
そのためには、申立書の作成・準備段階から、破産法の理念に沿った適切な対応が必要となりますので、弁護士に依頼をして手続きを取るべきであるといえます。
弁護士に依頼をすることで、数十万円を支払うことで、数百万円・数千万円の借金を0円にできる可能性が高まります。
破産法は資本主義制度を修正するもので、強烈な手続きです。債権者の方に迷惑をかける点は変わらないので、真摯に手続きに臨むべきです。
破産・免責手続の流れ
まずは、お電話又はフォーム・LINEで、予約をお願いします。運転免許証など顔写真付きの身分証明書をご用意ください。
相談の実施方法は、WEB面談、来所面談が可能です。事前に相談内容の整理をお願いしています。
十分にご納得頂いた上で,委任契約書を取り交わします。弁護士費用の支払は一括が原則ですが分割の相談にも応じます。
これによって債権者からの取立てが止まります。弁護士事務所がすべて対応しますのでご安心ください。
申立書の作成にあたって,事情を伺い,必要書類のご案内をします。一部は,依頼者において役所などで資料を取得していただく必要があります。
裁判所へ申立書類を提出し,裁判所と事前調整を行います。弊所がすべて対応しますので,ご安心ください。
管財案件の場合,裁判所には1回~数回行く必要がありますが, 各裁判期日には弁護士が同行しますのでご安心ください。申立後3ヶ月程度,管財案件で4か月程度~
破産の弁護士費用は?
破産手続開始申立・免責許可申立
330,000円(税込)~
破産管財人の費用がかかることがあります。夫婦まとめてご依頼を頂く場合割り引きします。なお,事業者の方は,事業者破産として550,000円(税込)が基本となります。
- 借金を0円にすることができる!