ハラスメントの加害者にならないために
巷でよく聞く「ハラスメント」のことは皆さんもよくご存じだと思います。
セクハラ・パワハラ・マタハラ・アカハラ等々、割とたくさんあります。
最近も教員間のパワハラがニュースになりました。加害者は、ほぼ間違いなく加害者意識が希薄です。
しかしながら、多くの人々は、自分には関係がない対岸の火事と考えてしまいがちです。が、自分なら気にならないようなことでも、自分と相手の受け取り方は違います。
年齢・性別・立場・価値観・文化的差異などによって、多様な受け取り方があることを知っておく必要があります。
今さら言うまでもないことだとは思いますが、相手の人格や意思を大事にし、自分の言動を受けた相手の立場に立って考えてみましょう。
また、人にイライラをぶつけたり、感情的に振舞ってしまわないよう自己管理に努めましょう。気づかないうちに自分がハラスメントの加害者になって慰謝料請求されていた・・・ということがないように、日頃から注意しておく必要があります。
そして、事業者であれば、普段から感じたことや意見を言い合ったり、伝えることのできる風通しの良い環境づくりを行うことを意識しましょう。
ハラスメントを受けたら
まず、ハラスメントは、その被害者に深刻な精神的・身体的苦痛や経済上の負担をもたらし、将来設計などにも重大な影響を与える極めて卑劣な行為です。
ハラスメントの被害者の方は、自分を責める必要はありません。不快であるという意思表示をすることが大切です。
もっとも、あなたの立場や相手との関係から意思表示が満足にできなくとも、あなたの落ち度とされることはありません。
ハラスメントを受けたら、なるべく記録に残しましょう。証拠の収集です。
いつ、どこで、誰から、何をされたかなど記録しておくとよいでしょう。
また、できれば一人で悩まず、信頼できる友人や家族に相談してみるのがよいでしょう。もし周囲に相談できる相手がいない場合は、弁護士に相談されてみてください。きっとあなたに寄り添い、あなたの力になってくれるはずです。
ハラスメント防止に向けて
相手が抗議しないから「嫌がっていない」と勝手に思い込むのはやめましょう。
特に、あなたとの間に上下関係や力関係などがあると、相手が明確な意思表示をできないことがあります。
相手が不快又は周りが不愉快に感じていると分かった時には、その言動は繰り返さないようにしましょう。
ハラスメントに当たるような行為をしてしまった場合には、直ちに相手に謝罪し、相手との良好な関係の維持に真摯に努めましょう。
会社又は自分の言動がハラスメントに当たるかどうか分からない場合や、ハラスメントをしたと言われて対応に困っている場合には、問題が深刻化する前に近くの弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。