「子どもの虐待防止・法的実務マニュアル(第7版)」を分担執筆
2021年12月「子どもの虐待防止・法的実務マニュアル(第7版)」(日本弁護士連合会子どもの権利委員会編)を伊藤裕貴弁護士が分担執筆いたしました。
児童虐待の現況
厚生労働省は令和3年8月27日、令和2年度の全国220か所の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)は過去最多の20万5029件にのぼったことを公表しました(前年度より1万1249件(5.8%)増加)。
令和3年度全国児童福祉主管課長・児童相談所長会議資料によると、相談の内容別件数は、多い順に、心理的虐待12万1325件(全体の59.2%)、身体的虐待5万33件(24.4%)、ネグレクト3万1420件(15.3%)、性的虐待2251件(1.1%)となっており、令和2年度の児童虐待の相談は心理的虐待が最も多くなっています。
また、平成31年4月1日から令和2年3月31日までの間に発生し、又は表面化した児童虐待による死亡事例は72件(78人)となっており、前回調査(平成30年4月1日から平成31年3月31日を対象)よりも増加しています(死亡事例64件(73人))。
動機や社会背景には違いがあるかもしれませんが、児童虐待は、親による子どもへの最大の人権侵害です。児童相談所における児童虐待相談対応件数は、毎年更新しており、子ども達が安心して成長発達できる環境の整備がますます求められています。
第7版の分担執筆にあたって
伊藤裕貴弁護士は、弁護士登録当初より、子どもの権利委員会の委員として、子どもの虐待防止活動や子どもの権利擁護に積極的に取り組んできました。
今回の分担執筆にあたって、これまで積極的に取り組み、試行錯誤によって得た知見にもとづき、障害をもつ子どもに対する虐待事例について、法的実務のポイントを解説しました。本書が、法律家だけでなく、児童相談所や市町村、NPOなど、さまざまな立場で、日夜、子どもの虐待防止に取り組んでいる方がたのお力になれば幸いです。
いじめ・体罰・少年事件など子どもの問題に関する相談は弁護士法人いかり法律事務所へ
弁護士法人いかり法律事務所には、伊藤裕貴弁護士をはじめ、いじめ、体罰、子どもの問題について多数の解決実績を有する弁護士が在籍しております。ご相談いただければ、事実関係の調査や万が一紛争に発展した場合の交渉・訴訟対応に至るまでアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。