1 婚姻費用って何?

 婚姻費用とは、婚姻共同生活の維持を支える費用です。生活費ととらえて差し支えないです。

2 どんなときに請求できるの?

 実際に問題となるのは、別居状態になった場合であると考えられます。
 婚姻費用の請求権が発生するとされているのは、①別居時、②請求時、③調停や審判の申立時です。そして、別居の解消又は離婚に至った時点まで発生します。

3 婚姻費用の額は?

 基本的には、当事者双方の年収を基礎に算定し、月〇万円という形で取り決めます。給与所得者の場合は、源泉徴収票の「支払金額」が、事業所得者の場合は、確定申告書の「課税される所得金額」が基準になります。未成年のお子さんがいる場合は、子どもの人数、年齢、どちらが子どもを監護しているかも、算定基準の一つになります。
 婚姻費用の額は、裁判所が出している算定表を参考にすることが多いですが、あくまでも目安であり、個別の事情によって変化しますので、これに縛られる必要はありません。https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html【参照:裁判所HP】

4 自分は請求できる?それとも支払う側?

 基本的には、年収が少ない方が、年収が多い方に対して請求できます。請求できる方を「権利者」、請求される方を「義務者」といいます。

5 請求できない場合はあるの?

 自身の不貞により別居に至ったなど、自身が有責配偶者である場合には、婚姻費用分担請求自体が権利の濫用として認められない場合や、請求額が減額されることがあります。

6 調停等で一度取り決めたら、それ以降金額は変わらない?

 調停等の成立後に、義務者の年収が減ったなどの事情の変動があった場合には、婚姻費用減額・増額調停を申し立てるなどして、婚姻費用の見直しを求めていくこともできます。