1 慰謝料とは?

 慰謝料とは、離婚によって被る精神的苦痛に対して支払われる賠償金のことをいいます。離婚原因となる配偶者の行為(いわゆる不倫にあたる不貞行為など)によって生じた精神的苦痛に対する損害の賠償として支払われることが多いです。

2 どのような場合に認められるの?

 離婚に伴う慰謝料が認められる典型例は、⑴不貞行為、⑵暴力、⑶性交渉拒否・性的不能、⑷婚姻生活の維持に協力しないことです。それ以外の事情でも慰謝料請求が認められる場合はあります。

⑴の不貞行為とは?

 ご相談が多いのは、不貞行為に関する慰謝料請求です。いわゆる不倫・浮気です。不貞行為は、法定離婚原因として民法770条に挙げられており、これに基づく離婚請求(裁判上の離婚)をすることもできます。慰謝料請求の場合は、離婚請求をする場合よりも、「不貞」を広くとらえる傾向にあります。
 配偶者以外の第三者と性的関係(肉体関係)を結ぶことだけでなく、それに類する行為や、同棲などをする行為でも、「不貞」行為があったとして慰謝料請求できる可能性があります。

3 慰謝料の相場は?

 相場は一律に決まったものがありませんが、300万円以上の高額な慰謝料が認められた事例は少ないです。夫婦の婚姻期間、支払側の資力(経済力)、有責性(法定離婚原因の有無など)、未成年の子の有無などを総合的に考慮して、慰謝料の額が算定されます。

4 配偶者と不貞行為をした第三者に請求したい場合は?

 配偶者の不貞相手に対して慰謝料を請求することもできます。不貞行為は、配偶者及び第三者の2人が共同して精神的苦痛を与えたといえますので、2人に対して慰謝料請求することもできます。不貞相手に対してだけ請求する場合、配偶者と離婚しない場合は、慰謝料額が低くなることが多いので、その点は注意が必要です。

5 どうやって請求すればいいの?

 当事者間だけでは感情的になりやすいので、弁護士に相談して、交渉や訴訟での請求を検討するのが望ましいです。