1 まず何をすればいいか?

 ご自身が、本当に離婚したいのか、条件次第では離婚しない選択肢もあるのか、慎重に考えてください。条件は、2の⑴から⑹の事項をどう決めていくかということがポイントになります。
 そのうえで、やはり離婚を希望する場合は、配偶者が離婚したいと思っているか(離婚の意思)をまず確認し、話し合いをしましょう。

2 話し合いのときに何を決めればよいか?(離婚の合意はできた場合) 

 離婚すること自体には同意が得られた場合、主に、⑴財産分与、⑵婚姻費用、⑶年金分割、⑷親権者、⑸養育費、⑹子との面会交流について決めておくことが必要です。⑷⑸⑹は、未成年者のお子さんがいる場合に限られます。

3 離婚の合意ができない場合

 一方で、配偶者は離婚しないと言っている場合、ご自身がどのような理由で離婚を希望しているのか、離婚原因となる事情をできる限り挙げてみてください。
訴訟上では、民法に規定された離婚事由(770条)がなければ離婚が認められませんが、協議・調停段階では法定離婚原因は必要とされていません。ですので、法律上の離婚原因がなくても、条件次第では離婚できる可能性があります。

4 双方の話し合いではまとまらない場合、どうすればよいか?

 まずは弁護士に相談してください。離婚の手続には、①協議離婚、②調停離婚、③審判離婚、④裁判離婚があります。
 ①協議離婚 今までお話してきたのは、当事者間による協議離婚の手続ですが、弁護士が介入する場合でも、基本的には協議から始めます。話し合いがまとまれば、離婚届を提出することで、離婚することができます。
 ②調停離婚 当事者間では話し合いがうまくいかない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。いきなり訴訟をすることはできません(調停前置主義)。裁判所を間に入れて、離婚について話を進める手続であり、調停もあくまで話し合いです。当事者も裁判所に行く必要がありますが、当事者双方が顔を合わせることなく手続きを進めることができます。条件等により話し合いがまとまれば、調停成立となり、合意した内容を記載した調停調書が作成されます。調停成立後に相手方が支払いに応じない場合は、差押え等の強制執行をすることも可能になります。
 ③審判離婚 調停が成立しない場合に、家庭裁判所が行う調停に代わる審判によって離婚するものですが、実務上、あまり利用されていません。
 ④裁判離婚 調停が成立しなかった場合、訴訟を提起することができます。手続きを進めるなかで、裁判上で和解をすることもできます。①②と異なり、裁判上の離婚が認められるためには、法定離婚原因(民法770条)が必要となります。

5 法定離婚原因とは?(民法770条)

 配偶者の不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みがない強度の精神病、その他婚姻を継続しがたい事由の5つが挙げられます。
 このなかで多いのは、配偶者の「不貞」行為です。いわゆる不倫ですが、実務上は、配偶者以外の者と性的関係(肉体関係)を結ぶことと理解されています。
 また、「その他婚姻を継続しがたい事由」とは、夫婦の婚姻関係が破綻し回復の見込みがないことをいいます。具体的に定められていないため、婚姻中の当事者双方の行動や態度、婚姻継続の意思、当事者の年齢、健康状態、資産状況、性格、子どもの有無や年齢等の様々な事情が考慮されます。性格の不一致や価値観の相違を挙げる方が多いですが、これだけで法定の離婚原因があると認められる可能性は低いですので、離婚できる見込みがあるかどうか等は、弁護士に相談することをおすすめします。